ごった

色々書きます

 橋姫の15節あたりまで読んだ。おそーい。むずかしーい。

源氏物語 (七): 匂兵部卿-総角 (岩波文庫)

源氏物語 (七): 匂兵部卿-総角 (岩波文庫)

  • 発売日: 2020/01/18
  • メディア: 文庫

 

 宮が炎上してから宇治へ移ったとあるが、姫2人の誕生とどちらが先だったんだろう。悲しきかな我が読解力。時間軸の把握が出来ぬ。 ウィキを見たら姫君の誕生、火事、宇治へという流れみたい。ふーん。北の方の死去と中君の誕生の重なりを疎んで側女が減っていたようだけど、宇治への移住はなかなか大変だったのじゃないかな。
 宇治といえば河や風の音が響く土地のようで意外だった。その自然の音のせいで物忘れて心安らかな時がないらしい。別荘や隠遁の地なのだから、閑静で心の内奥に向き合えるような環境だと勝手に思っていた。宇治川に近いのだから当たり前か。それとも世俗を離れようと出家は難しいということなのかな。
 あと薫が早くから姫二人に関心を持ち、さらに行動したのは意外だった。世を宇治山なんだから女性に興味なしだと思ってたのに。姫二人に「あはれ」と慰めてほしいと言ったり、垣間見したりするなんてね!道心のみで訪ねたんじゃなかったのか。そもそも八の宮が籠もりをしていると知らず夜に宇治を訪ねるけれど、いやいや作為だろうと思ってしまった(誰の?)。三年も通っているのに仏に関わる不在を伝えてないなんてある?まあこうして恋の始まり・垣間見をしてしまうのが宿縁なんだろうね。
 14節の後半にある「零落し閉じ込められ楽を奏でる娘を垣間見する。そんなのは物語だけだと腹立たしく思っていたら、本当にあり得るこの世があった。薫は二人に執心するだろう」というのを読んで、薫は物語の世界にこそ本当があると思って、憂き世は仮の世だと捉えているのかなあと思った。道心の強さ以外の理由のひとつにならないかね。
 垣間見の場面で大君は筝を中君は琵琶を弾くけれど、中世の古註では逆に捉えていたようだ。なんでだろう~。根拠というかその考え方の理由を知りたいね。定家あたりがそういう読み方でもしたのかな。