ごった

色々書きます

 台風がくるから図書館へ行っておかねば!と昨日、謎の思考で本を借りてきた。台風と本と言えば、やっぱり十二国記の「白銀の墟」の発売を思い出す。
 今、外は見事に晴れている。
 以下、借りてきた本について。

 借りるのは2回目かな。網野善彦さんの本を何か読みたいなあと思っていた。例えば『異形の王権』とか。でも近くには無いし、今は理解できない気もする。
 だけどこの本は十篇に分かれているから、少し読みやすい気がした。作者が4人いるから思わない広がりも有るように思う。それに今とはちがう法意識(罪と罰)にも興味あったし。

 少し前に『うた恋い。4』を読んだ。その中に小野篁と妹の話があった。それで『篁物語』に興味が出た。古典全集もあったけど、谷崎が書いてるらしいことを知った。ちょうど谷崎源氏を読んでいた時だった。人は親しみやすい方へ流れる。それを収録しているのがこの本だった、というわけ。

 人気なのは知ってたけど、今まで手に取っておらず。だって表紙の絵が……。だってわたしには勾玉シリーズが……。
 まあなんというか、私は閉鎖的だから新風を取り込めないでいた。でも最近やっぱり少し言い方は悪いけど、エンタメ的なものじゃないと読めないし、気を紛らわせられないことが多いと気づいた。だから多分、八咫烏をテーマにするこの本は、ちょうど合うと思う。

 死んだ人ばっかり懐かしい。居ないものの方がずっと綺麗だ。なんていう私のノスタルジーだかメランコリーだかにぴったりな感じ。よくぞ図書館の蔵書検索でヒットしてくれた。
 「あのひと」をテーマにした、錚々たるメンツのアンソロジーなんだから、きっと面白いだろう。浄化作用もあるだろう。なのにもう正規には販売されてないようで、残念だ。