ごった

色々書きます

 読めない。けど、しばらく前に一冊読みおえた。

 物語の展開や作風を含めたテンプレをどう外すかが鍵だな、と実感した。こちらは読む前や読み進める内に展開の予想をたてる。この作品だと読む前に和風恋愛ファンタジーという印象をもつ。そして第一章の時点でなんとなくヒロインはこの子だろうと予測する。だけど中盤以降にちょっとミステリ要素が入ったり、第一印象と人物像が異なっていったりする。そういう予想の裏切りが大切だし昨今の主流なんだろうな。ということは事前情報無しに読むのが一番いい形なんだろうな。
 物語の型については下の本で知った。

 何かひっかかるなという箇所は、やっぱり伏線になっていた。例えば、あせびが余りに物を知らないこと。いくらなんでも烏云々を知らないとか、宝物庫で会った人の正体を疑問に思わないのはねえ。今思えば不自然というか、お姉さまかわいそう……も胡散臭かったというかね。他にも東家が腹黒と呼ばれているのはどういうこと?夏家の当主交代はどうなってるんだ?とかね。
 しかし肝心のスミは見事に騙された。勝手にするっと納得してしまって、最後にあっと驚かされた。
 しかし謎が多く残る。金烏ってなんなんだ。東宮は鳥形を見せても問題にならないのかとか、廃太子されたとはいえ前の東宮はどうしているんだとか。あせびについても昔見かけたのが彼だと入内前から知っていたのかなあ。彼女の本心が分からない。読めてないだけかな。あせびよ、読者のために色々聞いて教わってくれ!